その鹿は悠然と構えていた。
まるで森の中の水の流れも風の囁きも、全て見通しているかのように…。
他の鹿はエサにありつこうと必死だったが、その鹿だけは身じろぎもせず、ただその先を見つめていた。
まるでこの後に起こる事を理解しているかのように…。
そして、“それ”はゆっくりと近づいてきた。
しかし、その鹿は恐れる事無く、いつものように平然として、ただ“それ”を見つめていた。
そして“それ”が目の前に来た時…。
お姉さんから差し出された鹿せんべいを、躊躇う事なくパクリと食べた。
まるで「モテる鹿はつらいな~ (o^-^o) 」と言うようにして…。
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